ビジュアルコンサルタント・能登屋英里さん/玄関に身支度コーナーをつくり、お気に入り5着をコーディネート

2025/01/16 公開 

ビジュアルコンサルタント・能登屋英里さん/玄関に身支度コーナーをつくり、お気に入り5着をコーディネート

writer 石川理恵

おしゃれの舞台裏であるクローゼットを拝見しながら、服づきあいについてうかがう企画。

第2回は、ビジュアルコンサルタント、整理収納アドバイザーとして活躍する能登屋英里(のとやえいり)さんの家を訪ねました。

ウォークインクローゼットに、家族の服をひとまとめ

▲52平米の中古マンションを1LDKにフルリノベーションして暮らしています。

芸大卒業後、アパレルショップのディスプレーを担当していた能登屋さんは、もともとファッションが大好き。20代の頃はトレンドに合わせてさまざまなテイストの服を着こなしていたそうです。

結婚、出産を経て40代になったいま、おしゃれの方針が定まり、家族共有のウォークインクローゼットにおさまる範囲の服の量に。

▲クローゼットの右手に夫の服を吊し、正面の半分に娘の服を吊しています。
▲正面のもう半分と左手が、能登屋さんのコーナーです。

定量キープが続けられるのは、一カ所管理が快適だから

クローゼットの広さは、1.5畳。リビングに面しているため出入りがしやすく、家族全員の服がここにあるので、洗濯を終えた服をいっぺんにしまうことができます。

▲カットソー、パジャマ、靴下などは引き出しへ立てて収納し、上から見渡せるように。
▲ハンガーの本数を増やないことが、服の定量を保つコツだそうです。

衣替えは、「簡単にしている」という能登屋さん。引き出しの右列にシーズンオン、左列にシーズンオフの服をしまって、季節の変わり目に引き出しの左右を入れ替えています。

4〜5年前まで、シーズンオフの服を預かってくれる宅配クリーニングを使っていましたが、服を買いすぎなくなったいまではその必要もなくなり、管理が減ってラクに。

かさばる上着類や、手放すかどうか悩み中の服は、大きなスーツケースに入れてクローゼットの奥に収納しているそうです。

▲クローゼットの入口に近い右列にオンシーズン、手の届きにくい左列にオフシーズンを収納。
▲旅行でスーツケースを使うときは、イケアの大きな袋にサッと移し替えています。

服の購入は、コーディネートを考えながら

服の量が少ないとはいえ、能登屋さんはおしゃれの「守り」に入っているわけではありません。シーズンのはじめに「お気に入りのブランドで、新しい服を5着買う」と決めているそうです。

選ぶ時点で何パターンかのコーディネートを考えているから、クローゼットに並んでいるのはおのずと「稼働している服だけ」に。

▲「OTOÄA」で選んだ今シーズンの5着。デザインされたきれいめカジュアルだから、あらゆるTPOに対応。


「OTOÄAの服はデザインが好みなだけでなく、着た時のラインが絶妙なんです。パンツの形がとてもきれいで、トップスもゆとりがありながらすっきり着られます。

年齢とともに体型は変わってくるし、そもそも仕事と子育てとが忙しくておしゃれに時間がかけられなくなっていたんですけれど、自分にぴったりのブランドに出合えたおかげで、おしゃれ迷子じゃなくなりました」

▲靴は「白と黒があれば着回せる」と、履きやすいスニーカーをヘビロテしています。

お手入れと身支度がスムーズになるコーナーづくり

1LDKに家族3人暮らしというコンパクトな空間でも、能登屋さんの家にはアイロンをかける場所と、身支度を整える場所が確保されていました。

まず、アイロンは手軽にかけられるよう、ハンガーにかけたままシワがのばせる衣類スチーマーを愛用しています。

水を入れて使うので、給水しやすい洗面所を定位置に。棚受けにハンガーをかけられるから「取り出す→水を入れる→スチームをかける」の流れがスムーズです。

▲洗濯機の上に、衣類スチーマーを収納。
▲立ったままサッとシワが伸ばせます。

玄関には、バッグと上着をかける場所をつくっているほか、アクセサリーと鏡を置くための突っ張り棚を設置しています。アクセサリーをつけ忘れたまま出かけることが多発して、玄関にコーナーをつくったそうです。

▲「壁に付けられる家具 長押」(能登屋さんのは旧型)は、服のちょい掛けに便利。

玄関には、バッグと上着をかける場所をつくっているほか、アクセサリーと鏡を置くための突っ張り棚を設置しています。アクセサリーをつけ忘れたまま出かけることが多発して、玄関にコーナーをつくったそうです。

▲玄関左手に上着用のラックが、右手にアクセサリーコーナーがあります。
▲アクセサリーを置いた突っ張り棚は「ドローアライン」のもの、その手前のバッグをかけたフックは無印良品の「壁に付けられる家具」です。
▲ピアスとヘアピンは、ハンドメイドブランド「hanairoaiki」のもの。

「ジュエリーには興味がないのですが、作家さんのつくるアクセサリーをつけると元気をもらえるんです」と能登屋さん。

服の管理や身支度の流れなど、着替えにまつわる「めんどう」を減らすことで、忙しい日々でも自分らしいおしゃれを楽しんでいました。

撮影/山本倫子
取材・文/石川理恵

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プロフィール

能登屋英里(のとやえいり)

ビジュアルコンサルタント・整理収納アドバイザー

夫、娘と3人暮らし。アパレルショップのディスプレー担当などを経てフリーランスに。個人宅向けアドバイスや、リノベーションコンサルティングなど、インテリアと整理収納の両面から快適な空間を提案している。著書に『小さなスペースで楽しむ模様替え』(翔泳社)、『築50年52平米 物が多いのに片づいて見える家』(KADOKAWA)がある。https://eirinotoya.com

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