第6回 フリーランス・滝口和代さん/天然素材をベースに、花柄や遊びアイテムで「今」を楽しむ

2023/10/19 公開 

第6回 フリーランス・滝口和代さん/天然素材をベースに、花柄や遊びアイテムで「今」を楽しむ

writer 齋藤萌

「心地いいおしゃれの見つけ方」をテーマに、自分らしい着こなしやおしゃれのルールを持っている人たちをご紹介しています。

第6回目は、アパレルブランド「nest Robe(ネストローブ)」やフリーランスでさまざまなブランドのPRやディレクションを務める滝口和代さんです。

滝口さんのファッションは、ナチュラルな雰囲気を持ちつつも、思わずときめいてしまうチャーミングさに溢れています。今回はそんな彼女らしい着こなしの秘密にせまりたいと思います。

食べ物と一緒で、体が心地よく感じるものを選びたい


「洋服は、天然素材を選ぶことが多いです。ファッションですから、外からどう見られるかはもちろん大切。でも着るのは『自分』です。食べるものと一緒で、体が気持ちいいと感じるかどうかも大切だと思います。

私は自然体でリラックスして生きていきたいという想いが強いのです。天然素材はそうした私の気持ちにも寄り添ってくれる気がしますね。纏うだけで心がおおらかになるんです」

▲右はウール100%のイギリスの手編みのニット、左は同じくウール100%のペルーニット。「同じウールでも原産国によって肌触りや厚みが異なるのも天然素材ならではのおもしろさです」


「リネンやシルクのほか、冬場はウールなどもよく着ています。

なかでもリネンは愛着のある素材。丈夫で長持ちなため10年以上着ているものもありますし、保温性もあるので夏だけでなく秋冬も大活躍してくれています」

▲ネストローブのコットンリネンのブラウス。くしゅくしゅと丸めて収納し、自然なシワを楽しんでいるそう


「そのほかシルクも、光沢感がコーディネートに大人の余裕を加えてくれるので好きな素材です」

今だからこそ着たい、花柄やガーリーテイスト

「今よりも若い頃はシンプルで格好いい服が好きでした。けれど最近小花柄やレースなどがあしらわれた甘めの洋服を手に取るようになったんです。

こうしたアイテムを使って、華やかさを取り入れたい気持ちが強くなっているんだと思います」


「甘めのブラウスには、デニムのパンツやチノ、オーバーオールなどを合わせることが多いですね。

ロゴが入ったTシャツもたくさん持っているので、重ね着に使ってアクセントを加えています」

大人の遊び心で、おしゃれをもっと楽しく

▲スタイリスト鍵山奈美さんオリジナルのティーポット柄セーター


「ロゴが入ったTシャツの他にも、遊び心を感じられるイラストやデザインの洋服をポイントに取り入れるのが好きですね。

なかでも手作りのものは、天然素材と同じく不揃いだからこその尊さがあり、見ているだけで心が潤います」

▲ロンTにtopeのビスチェを合わせたコーディネート


「topeの個性的なデザインのビスチェは、アート作品と手作り、両方の要素が感じられる点が気に入って購入しました。ロンTなどベーシックなアイテムに加えるだけで、楽しいコーディネートになると思っています」

素材も作る工程も、自然の揺らぎを感じていたい


「私がまだ幼いころ、祖母がよく専門店で洋服を買ってくれたんです。祖母のこだわりから、洋服は天然素材のものばかりでした。どれもこれも肌触りがよく、祖母のおかげでとても心地よく過ごせていたように思います。この経験が、今の私の好みに繋がっているのかもしれません。

肌触りや着心地のよさだけではなく、こうしたものは気持ちにも大きく影響すると思っています。天然の素材や手仕事のもつチャーミングなおおらかさに触れていると、心がほぐれて和みます。

今の花柄やガーリーなアイテムのように年齢やライフスタイルの変化によって好みは変わっていくでしょうけれど、人肌を感じられるものや自然を感じられるものは、この先もずっと好きなのではないかと思います」

撮影・取材・文/齋藤萌

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プロフィール

滝口和代(たきぐちかずよ)

フリーランス ディレクター・PR

アパレルブランドnest Robe(ネストローブ)やフリーランスでさまざまなブランドのPRやディレクションを務める。自身のInstagramで発信する日々のコーディネートも大人気。Instagram:@takiguchi_kazuyo

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