writer 齋藤萌
シンプルなデニムやTシャツを着ているだけでもおしゃれに見える人がいます。そういう方をよくよく見てみると、着こなしに工夫がある様子。
そこで今回の企画では“着こなし” に焦点をあて、いつものコーディネートをこなれた印象にアップデートできる小技の数々をご紹介します。
紹介してくださったのは雑誌やテレビなどでスタイリストとして活動する傍ら、一般の方に向けたLiltin’(リルティン)ファッションコーディネートサービスを運営している植村美智子(うえむらみちこ)さんです。
前回は、「ピンク色の上手な取り入れ方」についてご紹介しました。そして第10話目では「洋服とバッグの良いバランス」をご紹介します。
バッグと洋服とのバランスの作り方
手さげやトートバッグなど、持ち方や大きさなどさまざまな種類のあるバッグですが、ワンピースに合わせるのか、それとも上下が分かれたコーディネートに合わせるのか、洋服とのバランスを少し意識するだけで、ぐっとおしゃれに見えるそうです。
そこで今回は、「トート」「手さげ」「斜めがけ」という3種類のバッグを例に、バランスが取りやすいコーディネートをご紹介します。
大きめトートは、同じく面積の大きいワンピースと好相性
▲ワンピース ¥8,910 Lintu Laulu(ナチュランオリジナル)/サンダル¥22,000(ロワズィール)/その他、スタイリスト私物植村さん
「布バッグでよくある大きめで持ち手が長いトートバッグは、ワンピースなどウエストに切り替えのない服と合わせるのがおすすめです。ワンピースのほかにもコートやロングシャツなど、面積の大きい服と相性が良いですよ。
逆にウエストに切り替えがあったり、上下セパレートの装いに合わせると、コーディネートに馴染まず、チグハグな印象になってしまう場合もあります」
ショート丈のトップスには手さげバッグを
▲ボーダーカットソー ¥18,700 (ロワズィール)/スカート ¥16,830 TUTIE.(ナチュランで販売中)/トートバッグ ¥18,480 (アデュートリステス)/その他、スタイリスト私物(スタジオのストック)植村さん
「ショート丈のトップスは、手さげのバッグとの相性が良いアイテムです。ここに先ほど登場したような面積の大きな肩かけの布バッグを合わせてしまうと、間延びした印象になり、少し野暮ったく見えてしまうことになりかねません。
素材はキャンバスでもカゴでもお好みで大丈夫なので、バランスを意識してみてくださいね」
ボリュームトップス×ボリュームパンツは斜めがけで引き締める
▲ブラウス ¥7,590 SUN VALLEY/
デニムパンツ ¥9,500 Lintu Laulu(ナチュランオリジナル)/ショルダーバッグ ¥15,620(アデュートリステス)/スニーカー ¥29,700 ノヴェスタ(ノヴェスタジャパン)上手に体型を隠しつつ大人らしい余裕も演出してくれる、ボリュームのあるトップスとボトムスの組み合わせ。年齢を重ねると頼もしいアイテムではありますが、ここにきちんとした雰囲気やメリハリを足せると、さらにコーディネートが洗練されるのではないでしょうか。
そこで植村さんのおすすめは、斜めがけのバッグを合わせることだそうです。
植村さん
「コンパクトな斜めがけのバッグを合わせることで、コーディネートが引き締まります。
また、淡いカラートーンの洋服が多くなる方は、バッグにブラックやダークブラウンなど、深い色を持ってきてアクセントにすれば、コーディネートにメリハリが加わります」
「洋服とバッグの良いバランス」についてご紹介しました。どれもちょっとしたコツですが、意識するだけでよりいっそう垢抜けたコーディネートに仕上がります。ぜひ試してみてください。
次回は「初心者さんの柄ものの取り入れ方」についてご紹介します。
撮影/安藤美穂
スタイリング/植村美智子
取材・文/齋藤萌
- プロフィール
植村美智子 (うえむらみちこ)
スタイリスト
文化服装学院卒業後、アシスタントを経て独立。2010年より個人向けファッションコーディネートサービス「Liltin’(リルティン)」をスタート。著書に『洋服の選び方』(マイナビ出版)、『「今の自分」に似合う服』(天然生活ブックス)など。『あさイチ』(NHK)をはじめテレビ、雑誌、新聞など多数のメディアで活躍する。https://uemuramichiko.com