writer 齋藤萌
シンプルなデニムやTシャツを着ているだけでもおしゃれに見える人がいます。そういう方をよくよく見てみると、着こなしに工夫がある様子。
そこで今回の企画では“着こなし”に焦点をあて、いつものコーディネートをこなれた印象にアップデートできる小技の数々をご紹介します。
紹介してくださったのは雑誌やテレビなどでスタイリストとして活動する傍ら、一般の方に向けたLiltin’(リルティン)ファッションコーディネートサービスを運営している植村美智子(うえむらみちこ)さんです。
第4話目は、「靴とバッグの組み合わせ方」についてうかがいました。
使いやすい布トートとスニーカー、使うならどちらか一方に
植村さん
「軽いしかさばらない布トートは、お買い物の時に便利なアイテムです。そして歩きやすいスニーカーも便利ですから、使う頻度が高い方が多いのではないでしょうか。
もちろん使いやすさも大切です。けれどコーディネートの観点からいうと、この2つを一緒には使わないほうがおしゃれに決まりやすいと思います。
というのも、どちらもラフな印象が強いアイテムなので、合わせ方によってはサボりコーデのように見えたり、幼く見えたりしてしまう可能性があるんです。そこでおすすめなのが、靴かバッグ、どちらかは革のアイテムにすることです」
Lesson1
布トートを持つなら、靴を革にしてメリハリを
▲白のスタンドカラーシャツ¥14,960 ミズイロインド(マーコート)/その他、参考商品植村さん
「布トートを持つ場合は、ローファーやブーツなど、革製のしっかりした印象の靴を合わせてみてはいかがでしょうか。
一気に気を遣ったコーディネートに見えると思います」
Lesson2
革バッグにはスニーカーで抜け感を
▲ボーダーカーディガン¥17,600 レリル(ポンデシャロン鎌倉店)/その他、参考商品「逆にバッグが革の場合は、スニーカーで抜け感をプラス。
靴かバッグ、小物のどちらかをきちんとした素材にするだけでコーディネートが引き締まり、おしゃれに見せることができますよ」
Lesson3
ハード×ナチュラル。カゴバッグにブーツを合わせてもっとおしゃれに
▲花柄ワンピース¥47,300(アデュートリステス)/下に着たワッフルTシャツ¥9,790 ミズイロインド(マーコート)/カゴバッグ¥15,400 バグマティ(セムインターナショナル)/ロングブーツ¥32,780 レメ(セムインターナショナル)植村さん
「布トートの他に、カゴバックが好きという方も多いのではないでしょうか。
カゴバッグに合わせる洋服もナチュラルな雰囲気のものが好きな場合、合わせ方によってはぼやけた印象になってしまうことがあります。大人の女性はどこかにメリハリが効いているコーディネートのほうが似合うため、キリッとした印象のアイテムを投入するのがおすすめです。
そこで、カゴバッグと合わせるアイテムとしておすすめなのが、ブーツです。ハードなアイテムとナチュラルなアイテムとの掛け合わせは、とても素敵に見えるコーディネート。
年齢の変化に合わせて、ちょっとだけハードな印象のアイテムを足して、よりおしゃれを楽しんでみてはいかがでしょうか」
靴やバッグの素材に少しだけ気を遣うだけで、おしゃれさもアップするようです。ぜひ試してみてください。
次回は「大人のレースの楽しみ方」についてご紹介します。
撮影/安藤美穂
スタイリング/植村美智子
取材・文/齋藤萌
- プロフィール
植村美智子 (うえむらみちこ)
スタイリスト
文化服装学院卒業後、アシスタントを経て独立。2010年より個人向けファッションコーディネートサービス「Liltin’(リルティン)」をスタート。著書に『洋服の選び方』(マイナビ出版)、『「今の自分」に似合う服』(天然生活ブックス)など。『あさイチ』(NHK)をはじめテレビ、雑誌、新聞など多数のメディアで活躍する。https://uemuramichiko.com