writer NATULAGI編集部
悩み多き大人世代のためのおしゃれをさがす新企画。各分野に精通したおしゃれ賢者にお会いして、「似合う」をみつけるためのヒントをいただきます。
第1回目にお届けするのは、大人のサンダルの選び方と履きこなし方です。
暖かくなってくると気になるのは、軽やかで涼しげなサンダルスタイル。でも「足が冷える?」「ラフになりすぎるかも?」と、しばらくサンダルから遠ざかっている方も多いのではないでしょうか。
今回は、青山・骨董通りにある「dansko en…(ダンスコエン)」を経営する、ナビカユキコさんに、サンダルの3つのお悩みにおこたえいただきました。
\お悩みケース1/
「足が痛くならないか不安です」
――合わない靴で過ごすストレスは大きなもの。素足で履くことも多いサンダルは、足が痛くなってしまうのでは?と不安になります。
─足をしっかり固定できるタイプを選ぶ
▲足に合わせてベルトで調整できる「TIFFANI」はサンダル初心者さんにもおすすめ。ベルト部分の裏には面ファスナー付きなので、着脱もスムーズです。ナビカさん
「サンダルを心地よく履くために大切なのは、足を固定することです。ダンスコのサンダルはすべてフィット感にこだわって作られていますが、痛みに不安を感じている方にとくにおすすめなのは、足に合わせて調節して固定できる足首ストラップ付きのタイプです。
サンダルと足がきちんと合って、しっかりとホールドされると、歩いているうちに足が前に滑って指がぎゅっと窮屈になったり、オープントゥのサンダルから指が飛び出してしまったり、ということが防げます」
─サンダルとかかとが「ぴたっ」が理想
▲かかととサンダルがぴったりきれい。着用しているのは「RAVYN」。クッション性のあるインソールが気持ちよさそうです。――そのほか、サイズ感や形を選ぶ時に注意することはあるのでしょうか。
ナビカさん
「サイズとしては、かかととサンダルの端がぴったり合った状態が理想です。足が痛くなりにくいのはもちろん、見た目もすっきりときれいに決まります。
また、足裏のアーチを支える立体感のあるインソールや、ヒールの傾斜がきつくないものを選ぶことでさらに足がずれにくくなりますよ」
▲写真左から「TIFFANI」タン、「TINLEY」ブラック、「RAVYN」アイボリー「足の指が痛くなりやすい方や外反母趾の方には、写真中央の『TINLEY』のように、甲をおおう部分がメッシュレザーになっているタイプもおすすめです。指先のしめつけを感じにくく、履いているうちにどんどんなじんでくれます」
\お悩みケース2/
「靴下とサンダルの合わせ方に迷います」
――年齢を重ねると、爪やかかとのお手入れや、冷房による冷えなども気になるところ。そこで挑戦したいのは、靴下との組み合わせですが、難しく感じてしまうという声もきかれます。
─なりたいテイストをイメージして靴下を選ぶ
――普段ナビカさんが靴下を合わせる時は、どのように選んでいますでしょうか。
ナビカさん
「私の場合は、その日着る洋服を決めてから、なりたいテイストをイメージして靴下を選んでいます。サンダルはブラックとホワイトをメイン使いしているので、靴下の色で遊ぶことが多いです。
靴下が見える面積が大きいサンダルは、合わせ方次第で印象ががらりと変化するんですよ」
■Style1
足元を引きしめるイエローの差し色
「シンプルなデザインのサボタイプには、イエローのタビソックスを合わせました。着こなしを引きしめつつ肌なじみもいいイエローは、差し色におすすめのカラー。サンダルのラフさも軽減されます」
■Style2
ブラック×深いグリーンでモードに
▲グリーンの靴下はナチュランでも大人気の「Hummingbird(ハミングバード)」「ブラックのメッシュサンダルにグリーンの靴下を合わせたら、ぐっと格好良い雰囲気に。ビビットなカラーを選ぶことで、モードな足元をつくることができます」
■Style3
万能カラーホワイトで、凛とした甘さを加えて
「どんなテイストにも似合う薄手の白い靴下。ストラップ付きの『TIFFANI』と合わせると、清潔感に加えて、ほんのり甘さを感じる足元になりました。メンズライクな装いの外しに使ってもかわいいです」
――靴下を合わせる場合のサンダルのサイズ選びはどのように考えたらいいでしょうか。
ナビカさん
「ダンスコの場合、サンダルを購入されるお客さまには、普段履いているサイズよりワンサイズ落としたものをおすすめすることが多いのですが、もし厚手の靴下を履きたい場合は、サイズを上げたほうがいいと思います」
「私は冷えとりをしているので、靴下4枚重ねという日はサイズ『39』を、素足や通常の厚みの靴下1枚の日は『38』を、と使い分けしています」(ナビカさんの普段選ぶ靴のサイズは24cm)
ーーなるほど。素足でたくさん履きたいか、厚手の靴下に合わせたいかなど、自分がしたい着こなしに合わせて選ぶのがよさそうですね!
ちなみに、いつもは23.5cmの靴を履くバイヤーK(足幅やや広め・甲の高さ普通)はサイズ「37」、いつも25cmの編集T(足幅広め・甲の高さ普通)は「39」がぴったりでした。 ※普通の厚みの靴下1枚で試着時
\お悩みケース3/
「ご近所コーデにならないか心配です」
――ラクで心地いいサンダルは、ご近所コーデになったり、おしゃれをさぼっているように見えたりしないか、というのも気になる点です。
今回は、ご自身も日々サンダルスタイルを楽しんでいるというナビカさんに、コーディネートを2つご紹介いただきました。
■Lesson1
トレンド感のある淡いトーンを
足元のブラックで引きしめる
▲ワンピース:『COSMIC WONDER(コズミックワンダー)』「ワントーンコーデは今季おすすめのスタイル。靴下の色もつなげると、よりすっきりとした印象になります。全体の淡い色合いをブラックのストラップサンダル『TIFFANI』で引きしめることで、格好良くまとめてみました」
■Lesson2
素足にセットアップで
ほどよい抜けのあるカジュアルスタイル
「セットアップはトリコ・コムデギャルソンと書道家の新城大地郎さんのコラボレーション。風をはらむようなゆったりとしたシルエットと、素足で履いた『RAVYN』の軽やかさがマッチしています」
――今回お話をうかがって、サンダルスタイル、さっそく挑戦したくなりました!
ナビカさん
「毎日のようにダンスコを履いていますが、本当に疲れないんです。足に合うサンダルは、信じられないくらいラクに過ごせますよ。お出かけしても足のことを考えずにすむから、もっと遊べるぞ、とかちょっと寄り道しようかな、と気持ちまで変わってきます。
ご紹介したように、サンダルは靴下によっても印象が変わりますし、意外に幅広いテイストに合わせられるから、年齢を重ねても臆することはありません。
むしろ、この快適さは大人世代にこそ味わってほしいです。
着ていてワクワクするようなお気に入りの洋服に合わせて、ぜひサンダルスタイルをたくさん楽しんでくださいね」
撮影/安藤美穂
- 取材・協力
夫とともに鳥取県米子市にて、セレクトショップ「nabika(ナビカ)」を営む。2023年8月より南青山「dansko en…(ダンスコエン)」の経営を引き継ぎ、現在は鳥取と東京の二拠点生活。Instagram:@nabika_yonago
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