堀川波さん/お悩みとなりたいイメージがピタリと合った、理想のふわふわパーマヘア

2025/04/17 公開 

堀川波さん/お悩みとなりたいイメージがピタリと合った、理想のふわふわパーマヘア

writer NATULAGI編集部

「年齢を重ねてからの髪は、私の最大のウィークポイントなんです」

そう語るのは、イラストレーターや手工芸作家として活躍する堀川波(ほりかわなみ)さん。

30代では出産後の抜け毛、40代に入る頃には白髪、50代からは毛が細くなりパサつきやうねりも加速と、さまざまなお悩みに直面してきました。

そんな堀川さんの現在の髪型は、ふわふわのパーマをかけたピン留めヘア。

手がけるイラストや工芸作品の世界観そのままのおしゃれな雰囲気に、とてもマッチしているように見えます。

まずは、ここにたどり着くまでの髪にまつわる遍歴をうかがいました。

悩みは全部! 年齢ごとのさまざまなトラブルと向き合って

「年齢ごとに、階段をのぼるみたいに、ずーっと悩んできました。

同世代でも、何を食べたらそうなるの?ってくらい健康な髪の人もいるけれど、私は真逆。髪の悩みを強く感じてきたほうだと思います」

白髪をブリーチして明るい色を楽しんだり、スカスカにみえないよう前髪は重く短めにカットしたりと、ウィークポイントを悲観して見て見ぬふりするのではなく、対応して楽しむように心がけてきた堀川さん。

それでも、50歳を過ぎてからは、長年のトレードマークだったおかっぱヘアを保つのも難しいと感じるようになったといいます。

「きれいなストレートヘアはある程度のボリュームやツヤが必須ですが、ヘアアイロンをかけてもなんだか決まらなくなってきて」

分け目が気になる、コシがなくふにゃふにゃでまとまりにくい、そんなモヤモヤを解決してくれる髪型が、現在のパーマヘアでした。

憧れのパーマヘアでお悩みも解決

「この髪型は、以前ワークショップでお世話になったロンドンの手芸屋さんのインスタグラムでみつけた、イギリス人アーティストの髪型がお手本なんです。その方の髪型に憧れて、『くるくるピン留めヘアにしたい』と、美容室でオーダーしました」

ふわふわのパーマヘアは、よく見るとピンがいっぱい。手先が器用でアレンジ上手な堀川さんにぴったりの髪型です。

「オリーブ少女だった若い頃から、くりくりのパーマヘアは好みのテイストでした。さらに、ボリュームがない、まとまらない、そんな悩みもこの髪型が解決してくれたんです。

ずっと、自分らしくいられる髪型はおかっぱだと思っていたけれど、このパーマヘアもすごく気に入っています」

▲使っているピンは10本くらい。ブロックごとにくるくる丸めて毛先をピンで留めてから、バレッタなどをプラスして完成。

「おかっぱ時代はヘアアイロンが手放せませんでしたが、パーマにしたらアイロンをしなくていいというのも発見でした。とにかくラクなのがいいんです」

▲刺し子や籐で編んだものなど、ヘアアクセサリーは手作りがほとんど。

健やかな髪を保つお助けアイテムは?

髪質のお悩みにくわえて、頭皮の弱さにも長年悩まされてきたそうですが、最近になり変化が。

「中学生の頃から湿疹が頻繁に出るなど、頭皮はこわくて触れない部分でした。そのためブラッシングも一切してこなかったのですが、人からすすめられてついにブラッシングデビュー。

台湾の職人がつくっているSnow Fox Skincareというブラシを愛用中です。最初はこわごわでしたが、刺激が気持ちよくて、昨年末一カ月の海外旅行をしたときにも持って行きました。頭皮から首にかけてマッサージするように毎日ブラッシングしています」

▲台湾の工芸品から生まれたというブラシ。がちがちだった頭皮のコリがほぐれ、以前より健康になってきたそう。
▲愛用のシャンプーは国産のヘアケアブランド「ラ・カスタ」。

シャンプーは予洗いが大切と聞いて、泡をつける前に3~5分ぬるま湯で流すようにしたところ、髪が見違えるようにきれいになったそうです。

「大切とわかりつつ毎日はなかなかできないんですが(笑)、気づいたときには予洗いをしっかりとするように心がけています」

▲たくさんあるヘアケア用品の一部。左からユイル・アンティーク(オイル)、ダヴィネス(オイル)、ディプティック オーローズ(フレグランス)、ロレッタ ハードゼリー(ヘアスタイリング)/その日の気分によって使い分けています。

最近では、成人した二人の子どもたちとの情報交換も楽しんでいるとのこと。

「息子が次から次へとケア用品やスタイリング剤を買ってくるので、それで新製品を試したり、余ったものをもらったり。娘からは最新の美容情報を聞いたりと、新しい刺激をもらっています」

おしゃれの相棒はターバンとベレー帽

堀川波さんといえば、雑誌のスナップやインスタグラムの投稿などで目にする、ターバンやベレー帽のおしゃれをイメージする方も多いのではないでしょうか。

ご本人も「もはや体の一部です」という2大アイテムは、パーマヘアになってからも活躍中です。

▲サイズ調節が自在にできるヒモタイプを愛用。カラーはブラックやグレーなどのダークトーンがメインです。

ヘアターバンを結ぶ様子を拝見させていただきました!

step1 耳にかかる部分や位置を微調節。

step2 ヒモの先をねじりながら、きゅっと片リボン結び。

▲完成!

「ヒモが少しだけ耳にかかるようにすると大人っぽい印象になります。顔の中心よりも少し斜めでリボンを結ぶようにするのもポイント」

▲ベレー帽のラインナップ。こちらもダークカラーが多く、装飾は控えめ。夏も被るため涼しい素材をよく選びます。
▲髪を入れ込み、きゅっとコンパクトに。片方の耳を半分隠し、ちょっと斜めに被るのが堀川さん流。
▲ピンをとって髪を下ろし、裾から出しても素敵です。

「もともと大好きだったベレー帽とターバンは、髪の悩みが多くなるほどに、さらに手放せないアイテムになりました。

お悩みがさっとカバーできて、頭がコンパクトになるのでコーディネートのバランスもすっきり。ハットとは違い、室内でもそのまま身につけていられるところもいいですよね。ウィッグのような感覚で使っています」

旅するように、好きなものを集めて

▲ワンピースはitonowa Life(イトノワライフ)の渋谷有美さんと堀川さんが手がけたブランド「kiki to kiki(キキトキキ)」。

もともと好きなもの集めが大好き。今はインスタグラムやピンタレストなどを利用して、ちょっとした旅行気分を味わいながら、国内外の好きなものを集めてインスピレーションをもらっています。

年齢による変化を受けとめながらも、好きなもの、自分らしさを明確に持ち、心ときめくようなおしゃれを体現する堀川さん。最後に、新しい髪型でのおしゃれについてうかがいました。

「パーマヘアは甘くかわいい雰囲気があるので、男の子っぽいパンツスタイルも似合いそうだなと思っています。ちょっとボーイッシュな洋服でのおしゃれも楽しんでみたいです」

撮影/河合信幸

あわせて読みたい
【髪とおしゃれ】山村ヒロミさん/60代の新鮮ボブヘア。年齢を重ねて、髪型も暮らしもかろやかにアップデート
プロフィール

堀川波 (ほりかわなみ)

手工芸作家・イラストレーター

大人のおしゃれや暮らしにまつわるイラストエッセイが人気を集める。『48歳からの毎日を楽しくするおしゃれ』(エクスナレッジ)、『刺し子ステッチで楽しむ服と小物』(誠文堂新光社)など30冊以上の著書を上梓。最近では刺し子や籐を使った手工芸作家として、全国での展示販売やテレビ出演、ワークショップの開催など多方面で活躍中。Instagram:@horikawa._.nami

Follow us !